一戸建てリフォームと耐震

リフォームは外観や設備の補修だけでなく、耐震性能を向上させるケースもあります。現代において、注文住宅で新築を建てる場合は耐震性能に気を付ける人が多いです。しかし昔に建てられた木造住宅の場合は、耐震性能が不十分であることがよくあります。木材は施工しやすいので、新築だけでなくリフォームにおいても柔軟に使用することが可能です。しかし、強度的には金属ほど高くないこともあり、適切に設計しないと揺れに弱くなってしまいます。
一戸建てのリフォームで耐震性能を上げようとするなら、いったんスケルトン状にする方法がおすすめです。住宅の構造体だけを維持して、その他のものは除去します。そうすると普段は見えなかった構造体をチェックできる状態になります。構造体は柱などの住宅を支える重要なものです。もし構造体が弱くなっていると、揺れに非常に弱くなってしまうので注意が必要です。スケルトン状にして綿密に点検し、異常がないかをチェックします。見つけた異常を改修することによって耐震性能を大きく向上させられるでしょう。木造軸組みにも注目してください。木造建築に欠かせない木造軸組みは湿気などにより腐食が生じているケースがあります。特に通気性が悪い住宅はその可能性が高いです。そのまま放置していると、折れたり崩れたりする恐れがあります。そうなると僅かな揺れによって建物自体が倒壊してしまうかもしれません。
また布基礎の住宅の場合はベタ基礎に変更すると、耐震性能を向上させられます。布基礎の場合は、床下には少ししかコンクリートがありません。そのため強度的に十分でないことが多いのです。しかしベタ基礎であれば、床下のスペースに鉄筋が組み込まれています。つまりその分だけ耐震性能が高いと考えられます。これからの新築の場合はベタ基礎が主流なのでそれほど心配しなくて構いません。しかし昔に建てられた住宅は、布基礎のものも珍しくないです。そのような住宅であってもベタ基礎に施工し直すことで耐震性能を高められます。布基礎の空間に鉄筋を組み込むのです。コンクリートと結合させることで強度を高められます。
耐震補強が必要であると感じていても、なかなか取り組みない人が少なくありません。地震が必ず起こるとは限らないのでコストをかける決断をできないこともあるでしょう。しかしリフォームは耐震性能を高める絶好の機会です。別途実施することを考えると、非常に効率的であるといえるでしょう。